スタンフォード日本センター
プロジェクト English
 
Project on the Promotion of International Research Networks, Specific Digital Archives, and Associative Information Retrieval and Concept Creation Software (J-Memex Project)

 SJC-Rは、1995年9月に新世代通信網実験協議会(Association of Broadband-ISDN Business Chance and culture Creation = BBCC)の支援を受けて、まず、国際研究ネットワークとそのための知識アーカイブの構築(International Research Networks and Specific Digital Archives)に関する3年計画の研究(通称 J-Memex プロジェクト)を開始した。

アジア太平洋、或いは、他の地域が成長を遂げるにつれ、従前であれば「国内」問題であった環境破壊のような問題が国際的な拡がりをもつようになり、伝統的な国際問題であったセキュリティのような問題はより複雑の度を増してきている。これらの問題を理解し、解決に取り組むには、国際的な協業と知識が要求される。しかし、こうした協業に必要となる知識を得ることは簡単ではない。「情報の価値」というものは、標準化されていないターミノロジー、情報収集の間違った手法、適切でない情報分類など色んな理由によって簡単に阻害されてしまう。ましてや異なる多様な文化的背景を持った人々が一つの情報を異なった風に理解することは容易に発生し得る。本来の価値とは関わりなく、情報はしかるべきグループ或いは人々に到達しない限り意味のないものなのである。

SJC-R の J-Memex プロジェクトは、情報を検索し、概念かしていくツールを開発し、国際的、学際的な研究と意志決定を支援するような技術を開発し、上記のような問題の解決を志向するものである。バーネバー・ブッシュ博士(Dr. Vanneuver Bush)は、その著書「As We May Think(1945年 The Atlantic Monthly)」で、人間は連想によって一つのアイデア、考えから他のアイデア、考えに瞬間的にジャンプするものであるとした。この「連想」は、人間の経験の集積と文化的背景、職業的訓練などの結合の上に立って生み出されるものである。この研究は連想のプロセスを研究し、連想能力が発動されるメカニズムを知るために SJC-R においては、哲学、心理学、言語学、コンピュータ・サイエンスなど広汎な科学を結合させながら研究を進めてきた。

更に1996年5月には、これに加えて2年計画で連想情報検索と概念創造ソフトウェアに関するプロジェクトを2年計画でスタートさせた。このプロジェクトは連想型の情報検索手法とこれに関連する知識ツールを開発していくものである。これは、コンピュータ技術の発展によって、より多くの人々が情報ベースにアクセスし、電子的技術によって協業することがより日常的になってくるという状況を背景に開始された。

情報と知識技術の有用性は、特に、国際的なコンテクストにおいては、情報にアクセスする適切なツールの不足、情報やアイデアの適切な翻訳や交換ツールの不足によって、大きく阻害されてきた。このプロジェクトによって開発された連想型情報検索ツールは、国際間の情報交換と協業を円滑化していくことによって、こうした問題に取り組もうとしたものであり、二つの研究者のグループが言語学からコンピュータ・サイエンスにまたがる多様な技術を駆使して開発された。

これらの二つの研究成果は、更に、1999年から、一つに統合された J-Memex プロジェクトとして進められ、2001年8月に研究プロジェクトは終了し、2002年3月に、「情報技術と経済文化」として NTT 出版から刊行された。

-2001年度 研究会報告書要旨 (pdf 30kb)
-2000年度 研究会報告書要旨 (pdf 38kb)